線型代数学

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連立一次方程式②(解の存在と解の構造)

解の存在 解が存在しない例 連立一次方程式は場合によっては解が存在しません。 具体例 $$\begin{cases}x_1&=&1\\x_1&=&2\end{cases}$$この連立一次方程式は解が存在しない。\(1\neq 2\) だから...
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連立方程式①(掃き出し法)

連立一次方程式と行列 連立一次方程式は行列を用いて表すことができます。 連立一次方程式 $$\begin{cases}a_{11}x_1&+a_{12}x_2&+&\cdots& +a_{1n}x_n&=&b_{1}\\a_{21}x_1&...
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逆行列の求め方(掃き出し法)

逆行列の求め方(掃き出し法) 具体例 \(A=\begin{pmatrix}3&6&1\\2&2&0\\1&0&0\end{pmatrix}\) に対し逆行列 \(A^{-1}\) を掃き出し法で求める。 $$\begin{aligned}...
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階数標準形の一意性・ブロック行列

階数標準形は一意的に定まります。つまり、行列 \(A\) を基本変形していくとき、どのような手順で変形しようとも、最終的な階数標準形は同じものになります。今後の証明や計算に便利なブロック行列も紹介しておきます。 階数標準形への基本変形 階数...
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行列の基本変形・rank(ランク)

どのような行列も階数標準形に基本変形できます。これによって各行列に rank が定まります。rank を求めることで正則性や連立一次方程式の自由度、固有空間の次元、ジョルダン標準形など様々な性質が分かります。今回は正則性との関連を最終的に示...
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行列の積・スカラー倍の意味

行列の積・スカラー倍の意味 行列の積をなぜあのように定義するのか、疑問に思っている人もいるでしょう。今回はその疑問にお答えします。 線型関数と行列の対応 線型関数 \(f\) には行列が対応する。すなわち、$$f:\mathbb K^n \...
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行列の基礎

行列とは 行列 $$A=\begin{pmatrix} a_{11} & a_{12} & \ldots & a_{1n} \\ a_{21} & a_{22} & \ldots & a_{2n} \\ \vdots & \vdots & ...
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重要な具体例(回転行列・折り返し行列)

回転行列 「平面内の原点周りの回転操作」を考えます。この操作は実は線型性を持ちます。図形的に導きましょう。(動画参照) 点\(P_1,P_2\)を任意にとり、四角形\(OP_1P_3P_2\)が平行四辺形になるように点\(P_3\)をとる。...
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行列を初めて学ぶ

線型関数の和・合成 実数に和や積などの演算があるように、関数にも和や合成といった演算があります。 関数の和・合成 ①\(n\)変数\(m\)次元ベクトル値関数\(f,g\)に対して、新たな関数\(h\)を$$h(\vec{v}):=f(\v...
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線型代数学を初めて学ぶ

線型性とは 線型代数学で扱うものはとです。まずはのイメージをつかんでいきましょう。 変数\(x\) の動く範囲が実数であり、値\(f(x)\) も実数となる関数\(f\) を実一変数関数といいます。実一変数関数の線型性は次の2式で定義されま...